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忘れてしまう認知症・当事者の気持ち編
こんにちは。
本日から、12月1日。
本年最後の月となりました。
5月にホームページを開設し、同月からこのブログをはじめ、おかげさまで現在、毎日全国から多くのアクセスを頂いております。
いつも、ご覧頂き有難うございます。
認知症について探していたら、こちらにたどり着いたという方もおり、できるだけ皆様の知りたい情報を提供できるよう、今後も続けたいと思います。
認知症に関する情報を数回に分け掲載しています。
以前にもお伝えしましたが、介護施設紹介アクアには、お医者様や医療に関わる職種の者はおりません。
介護福祉に長く関わり、これまで、認知症の方やそのご家族に多く接してきました。
医療的な意見や、今後の治療方針をお知りになりたい方は、参考にはならないかもしれません。
忘れてしまう認知症
「私が認知症になったら隠さず教えてね」と過去20年、多くの方に言われました。
その度、「わかりました、お伝えしますね」とお答えします。
実際に認知症を発症し診断を受けた後、約束通り「認知症になられました」とお伝えしても、ほとんどの方は「そんなわけはない」と聞く耳を持たれません。
認知症とは、忘れていることを忘れます
たいていの人は、朝何時に起き、朝ごはんに何を食べ、どの様にしてここに来たかがわかります。
しかし、認知症の方は、その記憶が消えます。
重要な事は、脳が記憶が消えたことを埋めるため、脳に残る情報で補うということ。
本当は『8時起床、朝食は食べずタクシーできた』ことを忘れ、長年そうしていた情報『6時起床、朝食はトーストを食べ、バスできた』ような気がするのです。
すらすらと返答されることで周囲は気付きにくく、本人にとっても「自分が認知症な訳がない」と感じます。
自覚することは難しい
私たちは、多くの認知症ではない方が認知症を発症されていく時を共に過ごしてきた経験から、認知症の方が認知症であることを自覚することは難しいと感じています。
① 娘は「お母さんは認知症になってしまって、どうして忘れる?しっかりして」と強く言い聞かせます。
② 認知症のお母さまは「自分は認知症の訳がない(忘れたことを忘れている)のに、娘はひどい、わかってくれない」と強く悲しみます。
③ 翌日、お母さまは言われたことは忘れてしまいますが、昨日とても悲しい出来事があったというマイナスな気持ちだけが残ります。
そのマイナスな気持ちこそが、認知症を更に進行させ、悪循環となります。
残念ながら、認知症は進行します。
進行しながら、①の口調は強くなり、①と②を繰り返します。
相談窓口
認知症である当事者は、言い聞かせても改善は不可能です。
何故なら、脳の病気なので、自分でコントロールできるような事ではないからです。
段々と自分の口調が強くなっていると感じられている方、貴方だけではありません。
何とかしなければと、一生懸命頑張っていること、とてもよくわかります。
・担当ケアマネージャー
・地域包括支援センター
・高齢者相談センター 等
しかるべき窓口へ、ご相談下さい。
もちろん、アクアでもいつでもご相談をお受けしています。