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ブログ・・老人ホームの年末年始
年末年始の老人ホームの様子
大掃除 : 家庭で行うような大掃除はホームでは行いません
一年中清掃スタッフがエントランスや廊下、居室内を掃除しています。
ケアスタッフは、日々の介護やレクリエーションの準備で大忙しのため、敢えて年末に大掃除をすることはありません。
餅つき : 杵と臼を使い行事として行うホームもあります
一般的に行われる餅つきと工程は同じですが、一部大きな違いがあります。
老人ホームで行われる餅つきでは、入居者が餅を食べることはありません。
つきたての餅は、お正月用の鏡餅になります。
入居されている方の多くが義歯を使用しており、加齢とともに嚥下の機能低下があります。
餅が義歯に張り付き飲み込む力も低下していると、食べた餅で命を落としてしまうこともあるためです。
実際に餅をついた後に、入居者が食べるお椀は白玉団子に差し替えられています。
帰宅 : 自宅に帰る方は少ないです
ほとんどの方がホームで年を越されます。
こちらは意外に質問が多いです。
自立型老人ホーム、介護型老人ホーム、どちらの入居者も皆さまホームで過ごされます。
御家族や知人の面会が多いのが年末年始ですが、2020年以降の感染対策も加え帰宅される方はほとんどいません。
「お正月くらい家に連れてきてあげた方が・・」と家族と過ごせないことが可哀そうではないか、
自分は親不孝なのではと悩まれる人が多いようです。
そんなことはないんです。
ホームではスムーズに暮らせても、自宅に帰ると排泄やお風呂、食事の介助等、簡単ではありません。
慣れない介助の事故や、怪我も想定しなければいけません。
介助される側も、完全なバリアフリーで手すりも万全、何かあればすぐに助けてくれるホームの環境が安心なのです。
お歳暮 : ホームに届く方も居ます
会社でお勤めされていた方や、経営されていた方、教職に就かれていた方等いろいろな方が入居されている老人ホームです。
中には、お歳暮がたくさん届く方も居ます。
自立された方が入る老人ホームであれば全く問題はないのですが、介護型老人ホームに入居されている方へのお歳暮は困る場面が多いです。
介護型のホームに入る方は、何かしらの持病をお持ちです。
糖尿病の方に対し沢山のお菓子が届くとどうなるか・・。
認知症の方に沢山のお菓子が届くとどうなるか・・。
糖尿病の方は食べられる栄養量が担当医から指示を受け、管理することで命を維持しています。
認知症の方は、忘れてしますため無限に食べるまたは、お相手の病気に関わらずホーム内で配ります。
スタッフは本当に大変です。
命が関わる重大事項なのですが取り上げることもできないし、いかに気持ちよく引き渡して頂くかを話し合います。
なかには、食べ過ぎて体調を崩した方の娘様に「なぜ母にこんなに食べさせたのですか!」と激怒されることもあり。
周囲で老人ホームに入られたという話題は聞いても、具体的に何の病気でどのような困ったことがあり入居に至ったかのは、近い親族以外は伝えられていないのです。
要介護のお知り合いがホームへ入居した際のお歳暮は、一度ご家族へ相談するか若しくはお控え頂くことをお勧めいたします。